ついにその時が訪れました。
よく前を通りかかるけど、「本当に営業してるのかな?」と疑問に思うお店って、皆さんの近所にもありませんか?
私にとって、綱島エリアに引っ越してからずっと気になっていたのが、「キッチンKAZU」。
その存在感は控えめというか、正直、営業しているのかどうか怪しいレベルでした(笑)。
それでも、気にならないわけではなく、いつも心のどこかで「あのお店、どうなんだろう…?」と引っかかっていました。
引っ越してから5年、そのままずっと気になり続けるのももったいない!ふと思い立って、ついに「キッチンKAZU」を調べてみることにしました。
まずGoogleマップを見てみると、なんと高評価がびっしり!
これには驚きました。
そしてさらなる驚きは、Instagramをやっていること。
これで「え、あのお店って、実はすごく人気なの?」という疑問が一気に確信に変わり、行ってみる決意を固めたのです。
値上げ値上げの時代に、とんでもないことを聞いてしまった
事前に口コミで「お昼は混む」と聞いていたので、前日の夕方に電話で予約。
お店に到着すると、店頭には既に予約済みのお弁当がズラリと並んでいて、次々と近所で働く作業着の方たちがそれを受け取っていく姿が見られました。
アパートの1階部分にある店舗には、年季の入った商品受け取りカウンターと、奥には厨房が広がっています。
そして、店の外観はタイムスリップしてきたような年季の入り具合!
今は令和だよね…と疑いたくなるほどですが、それがまたこのお店の魅力なんでしょう。
外の壁にはびっしりとメニューやお知らせが貼られており、どれを頼んだらいいのか分からないほどで、ちょっと圧倒されてしまいます。
店主に人気メニューを尋ねると、特に「レバニラ弁当」と「肉玉野菜弁当」が定番で、常連さんにも愛されているそうです。
話を聞いていて驚いたことは、この物価高の時代に値上げをしていないということ!
確かにメニュー表は年季があり、値段を訂正している様子は見られません。
どうやら付け合わせを少し減らして対応してるらしく、常連さんとの会話を聞いていると「肉玉多くしといたよ!」と、まさかの増量サービスまで…なんということでしょう。
驚きを隠せません。
お店を切り盛りしているのは、店主と数名の女性スタッフ。
店主は元・中華料理長だそうで、この情報だけで料理への期待値がグンと上がりますね。
しかも、長年この場所でお弁当を提供しているだけあって、地元の人たちにとっては欠かせない存在のようです。
この価格で合ってるのか心配になるほどの美味しさとボリューム
今回私が注文したのはレバニラ弁当、のり白身魚フライ弁当、肉玉野菜弁当、チャーハンの4つ。
4つで2,080円です。
2,080円!?奥さん、聞きました!?
元中華料理長が作るお弁当が4人前2,080円ってなにかの聞き間違えでしょうか…
いいえ…これは現実…とんでもない出会いをしてしまいました。
気を取り直して、まずはチャーハンからいただきましょう。
チャーハンは見た目でもわかるようにご飯がパラパラ!口の中で一斉にバラけます。
こんなにパラパラなチャーハン、家では絶対に作れないです。ぐぅ…
ゴロゴロ入ったチャーシューがアクセントとなって、なんて咀嚼が楽しいことか!
噛むたびに、チャーシューの旨味が口いっぱいに広がってたまりません!
添えられた揚げシュウマイも、食感に変化がついていいですね!
ボリューム満点で、大満足のチャーハンです。
あぁ、ラーメンが欲しくなるこの現象は何でしょうか。
そして次に試したのが「レバニラ弁当」。
レバニラは入荷していない日もあるそうで、買えたらラッキー!です。
はい、一口食べたら分かります、これはただの弁当屋のレバニラではなく中華料理屋のレバニラそのもの!
野菜はシャキシャキ、とろとろのあんが絡んでご飯が進みます!!
野菜はニラ、キャベツ、もやし、さらにきくらげがアクセントとして入っています。
肝心のレバーは焼き目が付いていて、口の中で、ほろほろ崩れます!
臭みが感じられず、レバー嫌いの人でも食べられそう。
いやー、これはご飯が進む味です!
スタミナをつけたい時にこれはいいですね!
そして、こちらも人気メニューだという肉玉野菜弁当。
これは子どもから大人まで間違いなく好きなやつ!
大きめの炒り卵、ジューシーな脂身の豚バラ肉、シャキシャキとした白菜、旨味を吸い込んだ玉ねぎ、ニラ、そして コリコリがたまらないきくらげ。
野菜もタンパク質も取れて最高の組み合わせです!
家で作れるじゃんって思った人誰ですか!?
この中華料理でしか出せない味って何なんですかね…やっぱりあの鍋で作るから美味しいんですかね…この味はこの店主にしか作れない味。
これは間違いないです。
ボリューム満点で、食べ盛りの男子に食べさせたい!
最後にお弁当の定番のり弁。
今回は白身魚フライののり弁を選択しました。
え、この時代にこんなにボリューム満点で380円って驚きじゃないですか!?
高校の学食にあったら良かったのにな〜、なんて思いました。
白身魚フライには、なんとタルタル付きなんです!
嬉しい!
レモンが乗っていることにもこだわりを感じます。
主役の白身魚フライだけかと思ったら、唐揚げもついてるんですよ!
もう一度言います 。これで380円です!
ちょっと失礼して、のりをめくってみました。
中には 甘じょっぱいおかかが。
待って…このおかかだけで…ご飯が進みます…無限にいけそうです…。
白身魚フライは衣がザクザクで口の中が幸せ!
タルタルソースをつけてくれて本当にありがとうございます、間違いない!!
唐揚げも味がしっかりついていてジューシーで美味しい!
食べてみたら、改めて本当に380円でいいんですか!?と感謝の気持ちが湧いてきました。
ニーズに合わせた豊富なメニューと店主の頑張りに心から感謝
他にも魅力的なメニューがたくさんあります。
お店では、単品のお惣菜も購入可能。シュウマイ、春巻き、メンチカツなどの揚げ物の他に、野菜炒めや回鍋肉などメインとなるおかずも購入できます!
夕方につまみとして買っていくのもありですね!
頂いた紙のメニュー表によると、月曜から土曜日夕方5時よりコロッケタイムなるものが存在し、100円が70円になるそう!
また、500円の「ワンコインサービス弁当」は2種類のおかずを選べるお得なセット!
半ライスや中盛り大盛りも対応。また炒め物抜き弁当というものもあり、この場合は通常のお弁当から野菜炒めを抜きご飯とメインだけのおかずのお弁当になり、通常価格より50円引きになるそうです。
様々なニーズに対応しているのが魅力的です。
夜の部はご飯がなくなり次第終了となるので、早めの予約をオススメされています。
店主にいろいろお話を伺っていると、13時から16時の間は病院に行ってることもあるそうで、週4日ほど通院してるようです。
そのため電話に出られないことや、不定期にお店を休むこともあるそう。
せっかくお店に買いに来ていただいてもお店が閉まってるとお客さんに申し訳ない…だから普段は取材を受けないそうです。
腱鞘炎もあるとのことで、鍋を振るのが大変じゃないでしょうか…それでもお店を長年続けてくださるのは本当にありがたい限りですね。
そんな「キッチンKAZU」、創業27年の老舗のお弁当屋さんですが、その味とコスパ、そして店主の人柄に惚れ込んで、これからも通い続けたいと思っています。
キッチンKAZU
住所:神奈川県横浜市港北区綱島東3-12-26
アクセス:東急新横浜線「新綱島駅」から徒歩約8分、東急東横線「綱島駅」から徒歩約10分
TEL:045-545-2262
営業時間:11:30-13:30、17:00-20:00
定休日:日曜日、祝日
駐車場:なし