もうすぐ4年ぶりの「白姫祭り」開催!お祭り名の由来である「白姫神社」は三ツ境の地を60年以上見守り続けている

三ツ境駅南口の改札を出て、駅の外へ繋がるデッキをまっすぐ進み地上に降りると、厚木街道に出ます。

厚木街道を横断し希望ヶ丘方面に歩くと、イオンの手前に一瞬見逃してしまいそうな道標がありました。

「白姫神社(しらひめじんじゃ)→10M」

瀬谷区のマスコットキャラクター「せやまる」がかわいく案内してくれています。

とても小さな神社ですが、毎年8月におこなわれている三ツ境商店街の大きなお祭り「白姫祭り」はこの神社の名前が由来となっています。

無人の神社を守り続けるこまいぬに、アマビエが仲間入りしていた

神社の前は何度も通ったことがありますが、入るのは初めてです。

中に入ってみると、コロナ禍ですっかり有名になったアマビエの絵が飾ってありました。

「雨にも負けず、風にも負けず、雪にも●●●にも負ぬ丈夫なからだを持つ!!」

力強く描かれた手書きの文字。よく見ると、●●●の部分は赤い文字で「コロナ」と書いてあり、ここ数年の間に設置されたものと思われます。

赤い「コロナ」の文字は、最近消されたのか雨などでそこだけ見えにくくなったのかはわかりませんが、3年以上さまざまなことを頑張ったり、我慢したりしてきたわたしたちをアマビエは見守ってくれているようでした。

アマビエの側では、こまいぬさんたちが両脇を固めてくれます。

そこで、どの神社にもあるであろうお賽銭箱が無いことに気がつきました。常駐されている方も居ないようです。

あ!!ありました。

「おさいせん」と、かわいらしい小さな字で表示されています。参拝の際にはここからおさいせんを入れてください。

今年は白姫祭りが無事に開催されますように、と祈ります。

通称「おしら様」と敬称される白姫神社には、蚕の神様がまつられていた

さて、この白姫神社はどのような神社なのでしょうか。

入り口の看板によると、最初は阿久和養蚕組合の守り神として、1909年11月に伊勢神宮より外宮の衣の神を奉戴(ほうたい)してまつられたことが始まりのようです。

「奉戴」とは聞き慣れない言葉ですが、辞書を引くと「つつしんでいただくこと」とあり、伊勢神宮への多大なる敬意を感じました。

阿久和は、茅葺き屋根の民家があることで有名な長屋門公園周辺の地域で、三ツ境駅からは徒歩で言うと20分ほどの距離です。

明治時代後半、瀬谷区のあたりは養蚕業・製糸業が盛んであり、長屋門公園内にある建物でも、養蚕がおこなわれていたという記録があります。

阿久和方面にまつられていた御神体は、1957年に養蚕業の衰退により阿久和から現在の位置三ツ境にうつり、そこから60年以上地元の方々に親しまれています。

看板によると、快癒、息災、出世祈願が多いとのこと。

白姫神社が「お白様(おしらさま)」と呼ばれているのは、蚕の神様がまつられているからでした。

4年ぶりに「白姫祭り」が帰ってくる!8月5日(土)6日(日)

お社のそばには、三ツ境商店街全体MAPや三ツ境商店街ビューティーマップ(美容院や整体などの紹介)が貼ってありました。
商店街の愛があふれているMAPです!

白姫祭りは、この三ツ境商店街の方々を中心におこなわれています。

街全体が一体となる姿、商店街を練り歩くお神輿から湧き出る熱気、地元の人たちの誇らしくキラキラした笑顔が本当にステキで、楽しいお祭りです。

残念ながらコロナ禍のために、2020年以降は開催されていませんでした。
昨年は、一度開催予定となり楽しみにしていましたが、直前に感染者数の増加があり、中止となってしまいました。

今年は満を持して、4年ぶりに開催予定です。
8月5日、6日の2日間、またあの暑い日が帰って来ます!

フラダンスや歌のステージなどもおこなわれる予定です。
夏休みの思い出に、ぜひ足を運んでみてください。

白姫神社
住所:神奈川県横浜市瀬谷区三ツ境8-17
アクセス:相鉄線「三ツ境駅」徒歩約1分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。