切れ味が違う!プロの技の包丁研ぎ 新綱島「早川畳店」

毎日使う包丁。朝昼晩のごはんづくりには欠かせません。野菜を切ったりお肉を切ったり、パンをスライスしたり。種類もいろいろあります。万能包丁から、肉切り、刺身用、出刃、菜切り等々。素材も、一般的なステンレスから昔ながらの鋼(はがね)、最近はセラミックやチタンなどもあるそうです。

急いで料理をしているのに包丁の切れ味が悪いときは、ちょっとイライラしちゃいませんか?トマトがぐちゃっとつぶれたり、玉ねぎのみじん切りに苦労してボロボロ涙を流したり。

実はわが家の包丁も切れ味が悪くなっていました。砥石を買ってYouTubeを参考に見よう見まねでやってはみたものの、上手くいかず、切れ味はイマイチなまま。

一瞬でスパッと熟したトマトが切れたら、どんなに気持ち良いでしょう!
これはもう、プロに任せて研いでもらうしかない!

そう思って近所で包丁研ぎのお店を探していて、見つけました!
今回ご紹介する、新綱島の「早川畳店」さんです。

畳屋さんは包丁研ぎのプロ!お店は創業昭和35年の老舗

お店は、東急新綱島駅、東急東横線綱島駅から徒歩約12分の場所にあります。駅を出たら綱島街道を菊名方面に向かって南に進みます。菖蒲園前の交差点をそのまま直進し、少し歩いた右側にあります。事前に電話をしてから伺うのが確実です。

中に入ると、井草の香りがいっぱいです。畳を作る機械や、山と積まれた製造途中の畳などがあります。

さっそく、店主の早川さんに、すっかり切れなくなったマイ包丁をお見せしました。
「ステンレスの万能包丁ですね。刃の部分を上に向けて見てください。上の照明が反射して白く光っているでしょう?刃が平らになってしまっているからです。きちんと研がれていれば、刃がとがっているから光を反射しないんです。この状態になったら、専門家が研ぐ必要がありますね」と、説明してくれました。
マイ包丁、ずいぶん酷使してしまっていたようです。

でも、なぜ畳屋さんが包丁研ぎ?
「畳を作るのに包丁が必要だからです。畳の芯になる藁(わら)を切らなくてはならないので。専用の『畳包丁』を使って切るんですよ」と言って見せてくださいました。

「包丁の背の部分が平らになっているのは、そこに手を当てて藁をザクっと切るからです。本当は今より一回りも二回りも大きかったんです。毎日研いでいるので、だいぶ小さくなりました」。

早川さん曰く、畳屋の修行で最初にやるのが包丁研ぎだそうです。畳を作るのに必ず使う道具なので、研げなければ仕事にならない。毎日研いで研いで、半年もするとすっかり上達するのだとか。

家庭用の包丁はいろいろ お客さまの包丁に合わせてしっかり研いでくれる

しかし、家庭用の包丁研ぎは畳包丁を研ぐのとは勝手が違うそうです。「家庭用はステンレスや、素材を複数重ねたものなどいろいろです。ですから、お客様が持ち込まれた包丁を見せていただき、素材や状態に合った砥石で研げるよう、種類を揃えています」。

作業台には、ズラリと砥石が並んでいます。表面を触らせていただくと、ザラリとしたものからツルツルで固そうなものまでいろいろです。「包丁よりやわらかい砥石だと、砥石の方が削れてしまって研げないので、これだけ必要なんですよ」。砥石だけでこんなに種類があるとは驚きです!

状態によっては時間をかけて研ぐので、お預けする必要があるそうです。私のマイ包丁も、お預けして2時間後に受け取りとなりました。

再びお店を訪れて、マイ包丁を見てびっくり!鏡のように、ツヤツヤに生まれ変わっていました!

「これまでとだいぶ切れ方が違うので、最初は気を付けてくださいね」と、早川さん。確かに、これならやわらかいトマトでも簡単に切れそうです。

「ご自宅に砥石があるようなら、1週間に一度くらいでよいので、ご自身で研いでみてください。やっているうちにきっと上達しますよ。でも、また具合が良くなくなってきたらいつでもいらしてくださいね」と、親切におっしゃってくださいました。

切れ味が全く違う!野菜も冷凍肉もサクサク切れて気持ち良い!

すっかりキレイに生まれ変わったマイ包丁、切れ味を試したくて、家に帰ってさっそく料理開始です!
まずは、真っ赤に熟したやわらかいトマトから!

何の抵抗もなく、スパッと切れました!美しい!

これまでは、トマトの薄皮が刃にひっかかって押しつぶすようにしか切れなかったのに、ほとんど力をかけずにラクに切れました。
切り口の角がしっかり立った、キレイなトマトができあがりました。

次はかぼちゃです。皮がぶ厚くて固いので、切るときいつも怖いなあと思っていたのですが…。見事に薄く切れました!

切るのが楽しくなってきて、いつもはスライサ―を使う玉ねぎの薄切りも、包丁でチャレンジです。サクサクサク…小気味よい音とともにあっという間にできあがり。しかも素早く切れるので、目が痛くなって涙が出ることもありません。ぶ厚い冷凍の鶏モモ肉もサックリ切れました。

包丁が切れるって、こんなに気持ち良いことだったなんて驚きです。料理の時のストレスが格段に減り、逆にもっともっと料理したい!と思いました。そしてこれからは、自分でもきちんと定期的に研いでお手入れをしようと心に誓いました。

毎日の料理が楽しくなること間違いなしです!プロの包丁研ぎ、おすすめですよ!
ぜひ、行ってみてくださいね。

早川畳店
住所:神奈川県横浜市港北区樽町1-24-30
アクセス:東急新横浜線「新綱島駅」・東急東横線「綱島」から徒歩約12分
電話受付:日曜・休業日を除く7:30-17:30
定休日:日曜日、年末年始、お盆期間など
TEL:045-531-2056
※事前に電話をしてから訪れてください。

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。