「実は『eモール』の裏には、お寺があるんだよ」
先日、三ツ境の「eモール」へ行った時のことです。
この近辺に数年前まで住んでいた姉が、そう話していたのを、ふと思い出しました。
この日は久しぶりに、三ツ境駅から歩いて「eモール」まで来た私。
地図を見てみると、たしかにお寺が裏側にあります。
せっかくなので散策がてら、そのお寺を訪ねてみることにしました。
閑静な住宅地を越えて、たどり着いたお寺とは・・・
「eモール」の右裏にある「二ッ橋谷公園」から北に向かって右折して進み、次の角を2回左折。
三ツ境駅から歩いて来ると、11分ほどでしょうか。
閑静な住宅地を越えた先に、ひっそりとたたずむ日本家屋が見えてきました。
さらに進んで、たどり着いた場所が・・・
瀬谷区二ツ橋町の小高い丘にある、のどかな雰囲気の「最勝寺」でした。
【自然と一体化しているかのような静けさが魅力の「最勝寺」】
「最勝寺」の宗派は、浄土真宗大谷一派です。
山号(寺院の名称の前につける称号)は、「悟良山」というそうですよ。
私がここに着いたのは昼過ぎでしたが、境内と周辺には誰もいませんでした。
人気が全くない静けさは、まるでお寺が自然と一体化しているかのよう。
とても心が落ち着きます。しばし都会の喧騒から逃れられるお寺ですね。
地元の名士が創立!のどかな竹林にいやされる「最勝寺」
「最勝寺」は、地元名士の露木五郎さんが開基として立ち上げたお寺です。
1966年に本堂、84年には鐘楼堂が完成しました。
本堂前の広場は、駐車場をかねているようで、車が通れるほど広いです。
山門前は、のどかな竹林に囲まれていました。
風に揺れる葉の音が本当に涼やかで心地良くて、いやされます。
墓地はお寺の敷地を出てすぐ側にある、竹林の前にありました。
かなり人気が少ない静かな場所なので、ゆっくりお墓参りもできますよ。
ちなみに・・・
「eモール」真裏の細道から向かうと、木々を眺めながらお寺へ行けます。
和の風情を味わいながら散策したい方には、おすすめですよ。
【平和への思いが宿る「最勝寺」の鐘】
鐘楼の鐘は京都府で鋳造されたものです。
開基である露木さんの「平和への思い」を込めて、「和」と刻まれました。
じつはこの鐘楼堂、2011年に一度、災難に見舞われています。
境内に立っていた樹齢200年近い樫の木が倒れてしまい、鐘楼堂と本堂の一部が壊れてしまったのです。
その時に、同様の事故を防止するために、残りの木も切断されました。
その後、2015年から再建へ向けて準備し、2017年に工事が始まり、年末には完成したそうです。
切断した木の切り株からは、新芽が萌芽していました。
まるで災難を乗り越えた象徴と言わんばかりに、艶やかに力強く芽吹いています。
この新芽の成長とともに、「最勝寺」の新たな歴史が刻まれていくのでしょうね。
ぜひみなさんも、三ツ境駅近辺で散策する際は、
竹林に包まれた和の風情あふれる「最勝寺」を訪れてみてください。
名前:最勝寺(さいしょうじ)
住所:〒246-0021 神奈川県横浜市瀬谷区二ツ橋町337
アクセス: 相鉄線「三ツ境駅」 約徒歩11分、相鉄線「瀬谷駅」 徒歩18分