懐かしい里山の風景を感じよう!「天王森泉公園」

まだ梅雨が明けない7月初旬、雨がやんだ合間を見計らって、気晴らしにサイクリングへ出かけることにしました。
今回は、泉区の観光スポットで検索すると上位に出てくる「天王森泉公園」へ行ってみることに。実は7年以上泉区に住んでいながら、まだ行ったことのない場所だったのです。

相鉄いずみ野線「いずみ中央」駅から、ゆめが丘駅方面へ環状4号線をずっと走って行き、「丸亀製麺」見えてきたら道を曲がってしばらく走って行くと…駅から自転車を走らせ15分ほどで「天王森和泉公園」がみえてきます。
環状4号線の車通りから一変して、静かで落ち着いた雰囲気の公園です。さっそく散策へ行ってみることにしました。

4つのエリアで自然や文化にふれあえる!

入口の案内板をみてみると「見晴らしの丘」「天王森泉館」「湧水の森」「くわくわの森」と4つのエリアに分かれているようです。
その周りは雑木林でかこまれていて、思う存分自然を楽しむことができそう。

最初にふみ入れたエリアは「見晴らしの丘」。舗装もなく自然のままでまさに里山の風景という感じです。この日は雨上がりの中だったので、草木が雨粒に濡れてさらにイキイキとして見えました!

脇道に出て下っていくと…

歴史を感じさせる立派な家屋の前に出てきました!ここが「天王森泉館(てんのうもりいずみやかた)」・「旧清水製糸場本館」です。

歴史を知って、泉区の魅力を再発見!

泉区では、昔「養蚕業(ようさんぎょう)」が盛んに行われていたのをご存知でしたか?
大正時代には、泉区の5割以上の農家で養蚕を行なっていたというので驚きです。
こちらの建物は明治時代に建てられた「清水製糸場」の本館を、平成9年の公園整備の際に当時の姿を再現して建てられたものです。
建物の中を無料で見学することもできて、泉区の歴史や当時使用していた機械を再現したものが展示されています。
関東大震災や大恐慌の影響を受けて衰退してしまった養蚕業ですが、先人たちの知識や技術に触れられる良い機会になりました。

泉区で縁の深いことがあってか、我が家の娘が通っている幼稚園では毎年夏ごろになると、園児たちでカイコ虫を飼っているんですよ。教室にいるカイコ虫を見るたびに、この虫からあんなつややかなマユになり絹糸ができるのか〜…とびっくりします!

「泉区」の由来にもなった、豊富な湧水(ゆうすい)!
そして製糸業には豊富な「水」が不可欠だそうで、当時の「清水製糸場」の周りにも湧水がたくさんあったそうです。

湧水についての解説の案内があります。今でも「水」が豊富なことが由来で、「泉区」と名前がついたんですね。
そして「天王森泉館」の周りを散策していると…

わさび田を発見しました!わさびといえば水が流れているところで、サラサラと育てられている姿をイメージしますが、このわさび田にも透き通ったキレイな水が流れていましたよ。なんとも涼しげな風景に癒されました。その横ではスラリと伸びた姿が美しい竹林もあり、流れる水の音を楽しみながらリラックスできました。

自然観察にもってこいの雑木林

「天王森泉館」のあるエリアを離れ歩いて行くと、
なんだか昔懐かしい気持ちになる、田園風景が広がっています。脇道にはいって行き、本格的な雑木林へ足を踏み入れていきます。

クワガタが見られることから「くわくわの森」という愛称で親しまれてきたそう。

雑木林の役割についての案内板を発見。
たい肥やシイタケのホダ木に利用されたりして、「雑木林」と言っても昔からいろいろなことに利用されていたんですね。

自然と歴史に出会う、好奇心をくすぐるスポット!

久しぶりに本格的な林のなかを歩いたり、泉区の歴史に触れることができたり、充実した時間を過ごすことができました!
夏休みの自由研究や観察に親子で訪れてみたい、オススメの場所です!
ぜひ遊びに行ってみて下さいね。

天王森泉公園
住所:神奈川県横浜市泉区和泉町300番地
アクセス:相鉄いずみ野線「いずみ中央」駅から自転車15分、市営地下鉄ブルーライン「下飯田」駅より徒歩25分

天王森泉館
時間:9時〜17時(※コロナ感染対策のため16時に短縮しています)
休館日:毎月第2・4火曜日、12月29日から1月3日
電話:045(804)5133

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。