綱島のお祭りといえば「綱島諏訪神社」さん。
毎年、例大祭が2日間にわたっておこなわれ、たくさんのおみこしが、にぎやかに街をねり歩きます。
露店がずらりと並び、綱島一帯がお祭り一色に。子どもたちは、友だちと誘いあってお小遣いを握りしめ、楽しそうにでかけていきます。
ただ、お祭りを楽しむ場所は、主に街なか。おみこしが境内に集まる「宮入り」もあるようですが、神社そのものをじっくり訪れたことがある人は、意外と少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、地元で「お諏訪さま」とも呼ばれる神社を、のんびりお散歩してきました。
新綱島駅から綱島諏訪神社への行き方
綱島諏訪神社さんは、新綱島駅から徒歩約5分。駅から近く、行き方もかんたんです。
綱島街道を日吉方面にまっすぐ進むと、右手に石垣に沿った坂道が見えてきます。この日、坂道の入口には「諏訪神社」と書かれた看板が立っていました。

この坂道をのぼっても行けますが、こちらは神社の裏手から入る道。
今回は、せっかくなので表の鳥居に向かうことにしました。
坂道のもうひとつ先の角を右へ。さらに次の角も右に曲がって進むと、古い石塔が並んでいるのが見えてきます。

この石塔の先に、石の鳥居があります。

一帯は緑と静けさに包まれた、おごそかな雰囲気。
鳥居の横には、約240年前の庚申塔と力石
鳥居の横にある石塔のひとつには、庚申塔(こうしんとう)の文字が。

庚申塔ってなんだろう?
調べてみると、江戸時代を中心に各地で建てられた石塔でした。
60日に一度めぐってくる庚申(かのえさる)の夜、眠らずに長生きを願う風習があり、それを続けた記念に建てられたものだそうです。
庚申塔の側面を見てみると、「天明四」の文字がありました。天明4年、つまり1784年。今から約240年前のものだとわかります。

江戸時代の天明4年前後は大飢饉(ききん)が続く時期だったとか。そんな厳しい時代に長寿を願って建てられたものだと思うと、なんだかぐっとくるものがありました。
鳥居の脇には、楕円形の大きな石も並んでいます。この丸っこい形、気になりますよね?

調べてみると、これは、力石(ちからいし)と呼ばれるもの。江戸時代から明治のころ、若者たちが力比べで持ち上げた石だそうです。
昔、綱島に住んでいた力自慢が持ち上げた石でしょうか。こんなに大きな石が持てるなんて、びっくりですね!
石段をのぼると、小さなほこらとお稲荷さん

では、次は境内へ。石の鳥居をくぐり、石段をのぼっていきましょう。
石段を上がってすぐのところに、屋根のついた小さな石のほこらが3つ並んでいます。

いちばん右のほこらに、ん?何かが刻まれている……。

目をこらすと「荒井権現(あらいごんげん)」の文字。神様の名前が刻まれていました。
どんな神様なのか、気になりますね。
それから、石段をのぼりきり、左に曲がると、赤い鳥居のお稲荷さん。

のぼり旗が並び、地域の人に大切にされている様子が伝わってきます。
一礼して、綱島諏訪神社さんの社殿と手水舎へ
お稲荷さんの反対側には、しめ縄が張られた2本の石柱。その先に神社の建物、社殿(しゃでん)の堂々とした姿が。

2026年10月の取材時、社殿は改修工事中。
足場の中では、職人さんたちがていねいに色を塗り直していました。こうして人の手で、大切に受け継がれてきたんですね。
平日の日中も、お参りに来る方が、ひとり、ふたり。石柱の前で立ち止まって一礼してから、境内へ入っていきました。
石柱をくぐると、右手には手水舎(ちょうずや)があります。澄んだ水で手と口を清めましょう。

ひんやりとした水に触れると、気持ちがすっと引きしまる感じ。
綱島諏訪神社さんは、1本の桜の枝から生まれた
手水舎のそばには、神社の由来が書かれた案内板があります。

案内板によると、この神社をつくったのは、戦国の世を生き抜いた元武田の武士たち。
彼らが信州の諏訪大社から、桜の枝を1本持ってきて、「戦で守ってくださるなら、この枝に根を生やしてください」と願いをかけて、地面にさしたのだとか。
すると、枝は本当に根を張り、やがて大木に。武士たちは戦でも手柄を立て、そのお礼に諏訪の神様をこの地にお迎えしたのだそうです。
たった1本の桜の枝がきっかけだったと思うと、なんだかロマンを感じます。
金刀比羅宮と、秋の草花
案内板の反対側には、金刀比羅宮(ことひらぐう)があります。海や旅の安全を守る神様「こんぴらさん」がまつられているところです。

この建物の足元には、ピンク色の小さな花が咲いていました。

境内の茂みには、オレンジ色のカラスウリも。

なんだか秋の風情です。
おみくじを引いてみると……
日中、社務所の前には、おみくじが置いてあります。

というわけで、ひとつ引いてみました。

さてさて、私の運勢は……。わくわくするなあ♪

中吉でした!「新しい天地が開かれる」だなんて、ちょっとうれしい。
帰り道の坂道には、たんぽぽに似た黄色い花、ノゲシが咲いていました。どこにでも根を張る、たくましい雑草です。

中吉の私もノゲシのように、しなやかに強く生きてやる~!
七五三のご祈祷もできる綱島諏訪神社さん
社務所の掲示板によると、綱島諏訪神社さんでは、毎年秋の七五三シーズンに、予約なしで、神主さんにご祈祷(ごきとう)をしてもらえる日が設けられています。
暮らす街の、駅から近い神社で、子どもの成長をお祝いできるのはうれしいですね。
また、諏訪の神様は、もともとは風や水、農業の神様。
戦国時代には武将たちにも信仰された、勝負の神様でもあります。試合やコンクールなど、ここ一番の勝負の前にお参りするのもよさそうです。

社殿の改修工事は2026年の年末に終わる予定だそう。完成したらまた来てみたいと思います。
綱島諏訪神社
住所:神奈川県横浜市港北区綱島東2-10-1
アクセス:東急新横浜線「新綱島駅」から徒歩約5分
東急東横線「綱島駅」から徒歩約6分
TEL:045-531-0150(師岡熊野神社)
駐車場:なし


































