漢詩が由来の公園!景色もたのしめる海老名の「国分八景公園」

ある日地図を見ていると、「国分八景公園」の文字を見つけました。なんだか独特な名前ですよね!この名前が気になって、訪れてみました。今回は国分八景公園をご紹介します。

海老名駅から歩いて15分ほど

国分八景公園は、海老名駅東口を出て徒歩15分ほどで到着する公園です。海老名小学校の南側にあり、行くまでには坂道を上るのでいい運動になりました♪

駐車場はないので、ぜひ皆さんも運動がてら歩いて行ってみてください。その際は歩きやすい靴をお忘れなく!

公園に到着すると東屋と階段が目に入ります。この東屋と階段デッキは2022年に全面改修されたばかりなので、まだ新しくとてもきれいです。

公園は不思議な形をしていて、この東屋から階段で降りられるようになっています。

公園に入ってすぐの場所には水飲み場と水道がついています。お子様が遊んで手が汚れてしまっても安心ですね。

ベンチもいくつかあったので、来る途中の坂道による足の疲れを癒すこともできそうです。

公園の名前の由来は?

公園を散策していると気になるのが、公園のあちこちにある文章が書いてある看板・・・。数えてみると、8つあります。もしかして、これが公園の名前に関係しているのでしょうか?

そうなんです!これは公園の名前に由来する漢文の解説なんです。今から約360年ほど前の元禄時代、この近くにある龍峰寺というお寺には鉄牛和尚という有名なお坊さんが滞在していたそうです。

その和尚さんが、この公園から見える景色を「龍峰寺八景詩」という漢文に表したのだとか。これがこの公園の名前の由来になっているそうです!

なんとも歴史溢れるエピソードで驚きました。

たとえば、漢詩には冬晴れの早朝の富士山の美しさを詠んだもの、相模川の渡し舟を詠んだもの、大山をのぞむ夕映えの景色を詠んだものなどがありました。
今でこそ高い建物が立ち並びますが、当時は高い建物がなかったはず。きっと遠くまでうつくしい景色が広がっていたのでしょうね。
海老名に住んでいると、西に大山が見えるのは当たり前。海老名の南の方なら、富士山も普通に見られます。私は海老名の北側に住んでいるため富士山への馴染みは少ないのですが、大山と夕焼けの風景や、夕暮れ時に青とオレンジが入り混じる空の色は大好きです。

大好きな風景を思い浮かべながら、360年前の和尚さんも同じように思ったのかなと考えるとちょっと不思議な気持ちになりました。

ちなみに現在の龍峰寺は国分北にあり、大きなローラー滑り台がある「清水寺公園」に隣接しています。
龍峰寺と国分八景公園とではだいぶ距離があるぞ?と思ってさらに調べたところ、もともとの龍峰寺は海老名中学校の敷地の一部にあったのだそう。
ずっと国分南にあった龍峰寺ですが、火災の被害にあったのをきっかけに、明治時代に清水寺があった国分北に移転したのだそうです。
当時の龍峰寺が海老名中学校の近くにあったというなら、鉄牛和尚がお寺の滞在中に八景公園を訪れたのも納得です。

何気なく訪れる公園にも、歴史があることを実感しました。

早咲きの梅も!

公園は高台に位置するため、景色がきれいです。

大山や丹波山が見えることから、散歩コースとして地域の方にも人気があるそうですよ。

今回私が公園に行ったのは1月中旬。早咲きの梅の花が、すでに少し咲いていました。隣には、枝垂桜のような木もありました。お花見スポットにもなりそうですね!

国分八景公園
住所:神奈川県海老名市国分南3丁目1173番1
アクセス:相鉄本線「海老名駅」東口より徒歩約15分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。