地域に根ざした昔懐かしい文具店 海老名「エビナ文具」

皆さんは子供の頃、お小遣いをもって文房具を買いに行った経験や記憶はありますか?
今回は、海老名市国分北にある文具店「エビナ文具」をご紹介します。

歴史を感じる店構え

エビナ文具は、創業約40年。
海老名駅からの距離は、徒歩9分ほどでしょうか。新しくできた相鉄線北口を出て、線路沿いの坂を並木橋まで登ります。
並木橋を渡ってそのまま市道19号線を直進すると、お店は右手です。

店構えや看板から、お店の歴史を感じます。店内に入ると、社長の奥様が出迎えてくださいました。

商品は引き出しごとに分けられており、欲しいものがどこにあるかとてもわかりやすくなっています。

店内には文具や事務用品など、さまざまなものが置かれていました。

具体的には、定規や分度器、鉛筆などの一般的な文具から、工事契約書、土地賃貸貸借契約書、日本法令と書かれた珍しい事務用品まで。

学校で見ることが多いチョークは、蛍光チョーク、レインチョークなどさまざまな種類があります。
レインチョークってなんだろう?と思って伺ってみたところ、水に強いチョークなのだそう。濡れたところにも書けて雨に打たれても消えないため、工事現場をはじめとする屋外でよく使われるそうですよ。

お値段の記載は、ある商品とない商品があります。お値段の記載がない商品は、店員さんに聞けば調べて教えてもらえますよ。

今は学校や企業さんの電話注文が中心

昔は、学校やプライベートで使う文房具を買いに、たくさんの子どもが来ていたそうです。
しかし、ここ20年で海老名には多くの商業施設ができ、かわいい文房具を取り扱う雑貨屋さんもたくさんできました。雑貨屋や100均で文房具を買う人が増えたため、今はエビナ文具の店頭で買い物をするお客さんは少ないそうです。
現在は、地域の学校や企業さんからの電話注文を受けることが多いのだそう。たしかに、名入れなどの特注品は雑貨屋さんでは頼めませんよね。
卒業式に欠かせない卒業証書ホルダー、企業の名入りボールペン、お歳暮用のタオル印刷なども請け負っているそうですよ。

卒業証書ホルダーも学校によって異なり、赤、青、緑などの色があります。年末から年明けにかけて、さまざまな学校のホルダーが仕上がるそうです。

このように、裏方から私たちの生活を支えてくださっていることが分かりました。

文具を購入しました

今回は、ちょうど購入しようと思っていた定規、シャープペン替芯、印鑑ケースが売られていたので購入しました。

「ライオン直線定規」と書かれた定規は商業施設では見ることがない懐かしさを感じるもの。性能検査の合格証の記載もありました。

すべてお値段の記載がなかったため、調べていただきました。嫌な顔ひとつせず対応してくださった奥様に感謝です。

「エビナ文具」は地域に根ざした文具店

私が伺ったとき、「今は倉庫のようになってしまい、商品は少ないから無理しないで」と、奥様は控え目にお話してくださいました。
とても丁寧に対応してくださり、地域の企業さんや学校から注文が絶えないのも納得です。そういえば、幼稚園や学校で「エビナ文具」の印字の車がとまっているのを見た記憶も、合わせて思い出しました。

また、エビナ文具のご主人は海老名市の消防団活動や商店会にも参加されており、地域の安全確保や発展に力を尽くしていらっしゃいます。
こうした昔懐かしい文具屋さんが残り続けていることはありがたいと思い、応援したくなりました。

エビナ文具
住所 :神奈川県海老名市国分北1丁目4−18
電話番号:046-231-0797
営業時間:8:00-20:00
定休日 :日曜
Instagram:@ebinabungu

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。