マニアにも人気!旭区地元の守り神「上川井町の道祖神」めぐり

みなさんは、道の端にある、こんな石碑の神様を見たことがありますか?

そう、これは「道祖神」さま。

散歩の途中に出会うことができると、なんだかほっこりした気持ちになります。

しらべてみると、道祖神は関東甲信越を中心に、峠や辻、村境などにあって、悪霊や疫病を防ぐ村の守り神としてまつられているということです。

最近、地元の歴史をしらべていたら、旭区の上川井町に道祖神さまが多く点在し、マニアには有名なスポットであることが分かりました!

春がちかづいて、お散歩にはぴったりのよい気候♪

「上川井町の道祖神」をめぐって、初春のお散歩にでかけてきました!

日向根上の道祖神さま

「上川井町の道祖神」めぐりのスタートは、相鉄線三ツ境駅北口からバスで約12分ほど、「大貫橋」バス停で下車するのがおすすめです。

バス通りを少し戻って、和風レストランの脇から、バス通りと並行している、しずかな小道に入ります。

住宅と畑の間の、のんびりとした風景を楽しみながら、ゆっくりとウォーキング♪

この辺りは、初春には、通りの家々の庭に美しく梅などの花々が咲き、通る人の目を楽しませてくれますよ。

ふと道脇に目をやると、ひっそりと静かにたたずむ道祖神さまの姿が。

石の感じを見ると、かなり昔からここにあった道祖神なのではないでしょうか?

しらべてみると、この辺り一帯が「日向根」(ひなたね)と呼ばれていた名残らしく、「日向根上の道祖神」と呼ばれているようです。

すぐそばの高層住宅地若葉台の敷地に、「日向根公園」という公園があるのですが、これも地名の名残だったんですね。

道祖神さまから地元の歴史を学んだようで、何だかちょっぴり得をした気分です♪

上川井の道祖神さま

「日向根上の道祖神」の道を真っすぐ歩き、つきあたりを左へ。


大きな通りの交差点を超えて、病院の前から入ることができる小道「上川井町小川アメニティ」。

帷子川の源流域を散策しやすいよう整備した、小川沿いの遊歩道です。

「上川井町小川アメニティ」についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、よかったらご覧になってみてくださいね↓

春のウォーキングにおすすめ!旭区「上川井町小川アメニティ」

小道をのんびりと散策していると、駐車場の脇に、道祖神さまが姿を現しました♪

かなり古い時代の自然石でできた道祖神。

年代などは摩耗して読むことができませんが、こちらは、「上川井町の道祖神」と呼ばれているそうです。

本来は駐車場の敷地なのですが、きちんと別に場所をもうけて守られており、地元の方が昔からの神様を大切にしていることを感じました♪

大貫谷の道祖神さま

「上川井町の道祖神」のある小川アメニティを散策していくと、終点に「帷子川水源」があり、帷子川源流域の風情を楽しむことができます♪

「帷子川水源」については、こちらの記事でも紹介していますので、よかったらご覧になってみてくださいね↓

「鎌倉殿の13人」畠山重忠ゆかりの「帷子川」水源をたずねて

ひきつづき、上川井町の道祖神めぐりを楽しみます。

小川アメニティの小道を、水源とは反対側のもと来た道をひきかえし、つきあたりを右に。

このような住宅と山の手の間の静かな道をのんびり歩きます。

頭上に見えているのは、横浜市ではめずらしいトレッスル橋の「大貫谷戸水路橋」。

なんと中を水が通っているんです!

大貫谷戸水路橋については、こちらの記事をぜひご覧になってみてくださいね↓

旭区の水が通る橋!横浜のトレッスル橋「大貫谷戸水路橋」

この水路橋の足元にまた、道祖神さまがひょっこり。

こちらにはくっきりとした「道祖神」の文字が、石碑に彫られています。

水路橋の足元にも、やはりきちんとスペースをつくって道祖神さまを大切に祭ってあることに、地域の信仰心ををかんじました♪

石碑の側面には、

  • 昭和五十九年三月吉日
  • 大貫谷講中

と(おそらく)彫られています!

このあたりは昔「大貫谷戸(おおぬきやと)」と呼ばれていたそうで、近くには「大貫谷(おおぬきだに)公園」など名残のある名称が今も残っていますよ。

こちらの神様は、「大貫谷の道祖神」と呼ばれているようです♪

どんど焼きの道祖神さま

もう一つ、上川井町内で少し離れた国道16号線近くに、道祖神さまがあるとのうわさ。

スマホの地図を片手に探しに行ってみました♪

ところが、住所のない道祖神さまの居場所、住宅の間や小道沿いをさがすのですが、どこまでいっても見つかりません。

半分あきらめモードで、住民の年配の方にたずねてみると、「ああ、どんど焼きの神様のことかな」との答えが返ってきました!

帷子川の河原にあるのですが、今は整備工事で近くには行けなくなっているそうなんです。

工事中の河原を見渡してみると、道祖神の石碑のようなものが、ありました!

近くにおそらく今年の1月に行われたのでしょうか、「どんど焼き」のあともあります!

望遠カメラでみてみると、古い石碑には「地神塔」の文字が。

こちらがきっと、地元の「どんど焼きの神様」ですね。

地元の神様を信仰して、現在でも町内でどんど焼きを行っていることになんだか、心がほっこりとあたたかくなりました♪

河原の整備工事中ですが、きっとこの道祖神さまをきれいに残して、周辺を整備することになるのではないでしょうか?

上川井町は町名にもあるように、帷子川沿いにひろがる町。

源流近くのこの町は、きっと古くから人々が穏やかに生活を営んでいたにちがいありません。

上川井町各地にある道祖神さま。

現代にも引き継がれている、地元の方々のやさしい心を表しているかのように思えて、わたしもそっと手を合わせずにはいられませんでした♪

上川井町の道祖神
住所:神奈川県横浜市旭区上川井町
アクセス:相鉄線三ツ境北口よりバス約12分「大貫橋」下車、または「原分」バス亭下車(どんど焼きの道祖神)

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。